西田もじのブログ

日々雑記を綴ります

エド・ウッド

ティム・バートン監督とジョニー・デップ主演の「エド・ウッド」は実在した映画監督の物語だ。エド・ウッドは「史上最低の映画監督」という、うれしくない称号を与えられてしまったが、映画の中では「僕は最高のものを作っている」と言わんばかりのジョニー・デップの嬉々とした表情、そして行動力が魅力的で、好きなものに没頭している姿はおかしく、それでいて悲哀でもあった。

 

僕が本屋でバイトしていた頃、小説家になりたいという人が新人バイトで入ってきた。その話を知った遅番のきれいな顔をした女の子が、

「早く目覚ませよ」と僕に本音を漏らした。笑顔で言ってたから可笑しかった。

新人バイトは以前コンビニで働いていたらしいが、書店業務が合わなかったのか2ヶ月ほどで辞めてしまった。

その後入ってきた人は役者を目指していた。その人は3年以上続いたけど役者の方はうまくいかず、別の書店に移った。

僕は書店以外もいくつかバイトをしてきたが、メジャーではないミュージシャンや役者、自称小説家・歌手志望・映画監督志望など様々な人たちがいた。みんなこぞってお金に余裕がなかったけれど、楽しそうでもあり、時には辛そうでもあった。

 

本物のエドは後に酒浸りになって交通事故で無くなったそうだけど、映画ではとにかく前向きで、周囲を巻き込み、最高のエンディングを迎えている。

世間的には「成功」したティム・バートンが、エドにリスペクトと愛情を持っているのが伝わってくる。